現状維持バイアスと選択的認知
本日は、「現状維持バイアスと選択的認知」というテーマで記事を書きます。
年間100回以上セミナーをしていると、いろいろな質問をされることがあります。
たとえば、私が以下のようなことをセミナー中に発言したとします。
● 営業の社内作業のうち【70%】はメール処理作業と言われています。
● 他の職種に比べて、営業はビジネス書を読まないと言われています。
● 人間は脳のプログラムに操られており、そのプログラムの【70?80%】は3歳までに出来上がると言われています。ですから、3歳までの育児が大切なんですよね。
すると、
データの「出所」を知りたがる人がいるのです。
「営業の社内作業の7割がメール処理という話でしたが、その出典ってわかりますか?」
こういう反応ですね。
この会話だけ断片的に聞くと、そういう質問は誰だってしたくなるだろうと思われるでしょう。
しかし、話の流れを追っていくと、私が違和感を覚える理由はわかっていただけると思います。
営業:「横山さんがセミナーで仰るとおり、お客様のところへ数多く訪問すべきかと思います」
横山:「なるほど。御社でもそのようなお悩みがありますか」
営業:「ええ。本当に、身につまされる思いでセミナーを聴いておりました。何とかこれを機会に、わが社も改革をしていきたいですね」
横山:「心強いお言葉ですね。ところで、具体的に何をしようとされますか?」
営業:「うーん、と。そうですねェ」
横山:「……」
営業:「……」
横山:「……」
営業:「あ! そういえばですね、質問しようと思ってたんです。営業の社内作業の7割がメール処理という話でしたが、その出典ってわかりますか?」
横山:「ええ……?」
営業:「ほら、横山さん、仰ってたじゃないですか。営業の社内作業の70%はメールだって。あれって本当にそうなのかなァ、なんて思ったものですからね」
横山:「はァ……。それを知ってどうするんですか?」
営業:「え? いや、どうするってわけじゃありませんが、知りたいもんですから教えていただけたらと」
ま、こんな感じですね。
要するに、はぐらかしです。
このような話の流れがなくとも、「なぜそのことを知りたいのですか?」と言われて「知りたいからです」というのは、答えになっていません。
重要なことは仕事で成果を出すことです。
もしそのデータの出典を知ることがお仕事の方であれば、「私のビジネスレポート執筆に役立てようと思いまして」とストレートに言えばいいでしょう。
誰かの行動を変えたいがために、私たち講師、コンサルタントは「たとえ話」に信憑性を持たせるため、データで語ることがあります。
ただ、それだけのことです。
データの出所を聞いてはならないと言うつもりは毛頭ない。しかし、成果を出すために何をするかを決めることなく、話の中で疑問に思ったことにのみ焦点があたる人がいる。
これは明らかに「選択的認知」です。
現状維持バイアスがかかり、自分の行動を変えたくもない方に「選択的認知」が働いていると、正しいコミュニケーションができません。
マネジャーは部下とコミュニケーションをとるとき、気をつけましょう。こういう「選択的認知」のパターンを覚えるのです。
巧みにはぐらかされますので、組織全体で私のメルマガを読まれることを強くお勧めいたします。
部下の方もメルマガを読むことで、選択的認知を理解し、「無意識的なはぐらかし」ができなくなりますから。























